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2005年5月14日 (土)

国産風車

5月2日「洋上風力発電」の自己コメントで「日本の風況、地形条件に合致した素晴らしい風車を開発して欲しい」と書きました。

そのようなコンセプトで開発されたのが、富士重工業(スバル)の風車です。その富士重工の風車のひとつが奈良県に建っています。

奈良県唯一の風車でもあるその風車は、高野山にほど近い吉野郡野迫川村の鶴姫公園にあります[地図]。

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奈良と和歌山県境の尾根にあり西からの強い風が吹くため、風況の面から見ると、風力発電の適地になっています。

しかし、山岳地帯(狭隘な道路)であるため、大型クレーンや風車運搬車などの重機のアクセスが困難で、大型風車の建設にはコストが高くなってしまいます。

そこで、登場するのが山岳地帯でも運搬、建設が容易なスバル風車の出番です。野迫川村の風車は出力が40kWと小さいですが、出力が100kWのものは、20トン未満のクレーンでも建設が可能なようにと開発された山岳地帯でも建設が可能な風車なのです。

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ホント、山の中です

写真手前の風車がスバル製風車ですが、奥にある2基の風車は奈良県山添村にあるヒガシモトキカイという機械メーカーが自社開発した出力10kWの風車です。現地を訪れたとき、たまたまそこの社長さんが来られていて話しをすることが出来ましたが、凄腕社長という感じでした。

ちなみに、最近の大型風車(出力1,000kW以上)だと200トン以上のクレーンが必要になります。また、ブレード(羽根)は長さ40m、タワーは直径5m程度あるので、輸送はただごとではありません。

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関連情報:
鶴姫風力発電設備(奈良県・野迫川村)
スバル風力発電システム(富士重工業株式会社)
株式会社ヒガシモトキカイ


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コメント

いや~、奈良にこんなスゴイものがあったなんて!!
もう実用化されているのでしょうか?
電力の自由化時代でもありますし、
これから、もっとPRされるのでしょうね。
先進的な取り組みに、奈良県を見直しました。

micho7さん、コメントありがとうございました。そして、お帰りなさい。

そうなんですよ。奈良にもあったんですよ。

> もう実用化されているのでしょうか?
>
はい。実用化されているはずですよ。

> 先進的な取り組みに、奈良県を見直しました。
>
実は、そうでもないんですよね・・・

奈良県の新エネルギーへの取り組みなんて全国一遅れていると言ってもいいくらいなんです。ほんと、恥ずかしいくらいですよ。

県やほとんどの市町村にやる気が見受けられません。以前、奈良県内のある自治体の方と話しをしたことがあるんですが、どうも熱意を感じる取ることが出来ませんでした。

木質バイオマスエネルギーについては、一部http://www.nedo.go.jp/informations/press/160116_1/bessi1.pdf">先進的に取り組んでいるところ(表の上から4行目、トリスミ集成材という会社)もあるので、そのようなことを足掛かりに進めばいいなぁと思っています。

崖っぷちから風にのれ、の記事をトラックバックさせてもらったsatoruといいます。
間違って記事のないトラックバックをひとつ送ってしまいました。
申し訳ございませんでした。

satoruさん、はじめまして。TB&コメントありがとうございました。

山形県立川町の風車は、以前プロジェクトXで採り上げられました。見られましたか?

不要なTBをこちらから削除することも可能ですが、いかがでしょうか?

この記事へのコメントは終了しました。

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