« 電気自動車のCO2排出量 | トップページ | 中村豊選手第一号ホームランで勝利 »

2005年9月 6日 (火)

風力発電の出力と発電量(その2)

台風14号による被害はまだ広がりそうな様子ですが、台風から離れていても大雨が降る恐れがありますので、くれぐれもご注意下さい。また、被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。


「風力発電の出力と発電量」の2回目は、風力発電でどの程度の発電量があり、家庭で使用する電気をどの程度賄えるのかについて書きたいと思います。

前回の説明では、風力発電の出力(kW)と発電量(kWh)の違いなどを書きました。出力に発電時間を掛ければ、発電量になるんでしたね。

ということは、例えば与論島にある出力495kWの風車(一般的に定格出力495kWといいます)が、1時間発電を行うと、発電量は495kW×1h=495kWh。ちょうど1ヶ月に使用する電力と同じくらいだ、すごい!!

いえいえ、残念ながら世の中そんなに甘くはありません。


風力発電は「風まかせ」です。風が吹かなければ、発電しないです。当たり前か(^_^;)。

それに、風が吹いて発電していても常に定格出力の発電が出来るわけではありません。

普通、風力発電機は風速が12~13m/sで定格出力の発電が出来るようになります。

そのようなわけで、多くの風力発電所では平均すると定格出力の20%~40%程度しか発電できません(この割合を「設備利用率」と呼びます)。

定格出力495kWの風車で設備利用率が30%とすると、1時間でおよそ150kWh(495kW×1h×30%=148.5kWh)程度の発電しかできません。

1ヶ月間(30日)だと、およそ11万kWh(150kWh×24h/日×30日=108,000kWh)です。

一方、一般家庭における1ヶ月当たりの消費電力量は300~500kWh程度です。

つまり、定格出力が495kWの風車の場合、一般家庭およそ275世帯分(11万kWh÷400kWh=275)の電力を賄えることになります。


この数値もある仮定の下での値です。実際にはその場所の風速や運転状態によって変化しますので、ご注意下さい。


人気blog Rankingへの応援もよろしくお願いいたします。ランクが上がれば、どんどん更新する元気が出てきます。

« 電気自動車のCO2排出量 | トップページ | 中村豊選手第一号ホームランで勝利 »

エネルギー」カテゴリの記事

風力発電」カテゴリの記事

コメント

こんにちは♪

本当に大きな台風でしたね。

また、よりによって、台風の東側が本土に当たるとは。

地盤も緩んでいるでしょうから、まだまだ油断できませんね。

ラナさん、本当にありがとうございます!!

わかりやすかったです、ホント。

もし、風力発電の30%だったとしても、257世帯もの電力をまかなえるのであればすごいです!

平たい島、与論なら、風が吹きぬけて行きますし、いい風をもらっているのではないでしょうか。

いつも、いい速度で回っていますから・・・。

風任せだというところが、また、自然でいいですね。

本当に、ありがとうございました!

ちゃくれさん、コメントありがとうございました。

台風14号はほんと大きい台風でした。

> もし、風力発電の30%だったとしても、257世帯もの電力をまかなえるのであればすごいです!

>

数字上はそうなんですけどね・・・

・・・の理由はまた本文に書きます。



> 平たい島、与論なら、風が吹きぬけて行きますし、いい風をもらっているのではないでしょうか。

>

はい、その通りです。平らな与論は風がきれいに吹き抜けていきます。

この記事へのコメントは終了しました。

« 電気自動車のCO2排出量 | トップページ | 中村豊選手第一号ホームランで勝利 »