やっぱりすごいわナイトスクープ
テレビ神奈川11月20日(ABC:11/7)放送の「探偵!ナイトスクープ」を見て、やはり「探偵!ナイトスクープ」はすごいなぁと思ってしまいました。
【注意】まだこの依頼が放送されていない地域にとっては、ネタバレになってしましますので、ご注意下さい。
それは、依頼者の妹さんが、「静岡から愛媛に南下すると、体重が軽くなる。」と言う。そしたら、日本の最北端から最南端に移動するともっと軽くなるのでは?という依頼です。
高校などで物理や地学を学んだ人、また気象予報士試験の受験勉強をした人にとっては、低緯度ほど重力加速度が小さくなるというのは、半ば常識的なことで、むしろ普段の生活では忘れてしまっていることでしょう。
さらには、物理学者などのお偉いさんでも実際にいろんな場所に行って体重がどの程度変わるかなんて、そんなアホくさいことを調べた人は少ないことでしょう。
まして、この手の依頼なら、ナイトスクープ物理担当山田先生に電話して聞いたら、「うん、軽くなりますよ。しかし、その量はわずかなので分からないでしょうね。」のように答えられて、それで「チャチャチャン」(終了)かも知れないです。
しかし、やはりナイトスクープは違います。
依頼者と共に最北端・宗谷岬に行ってしまいました。そこで、人形の体重を40キロ丁度にして、その日のうちに沖縄本島最南端の喜屋武岬(きゃんみさき)に行って、その人形の体重を量るのです。
その結果は、スタジオ騒然です!!
何と、372グラム軽くなったのです。
理論的には40キロの場合、62.136グラム軽くなるとのことですが、気温や湿度、標高などの条件によって、変わることがあるそうです。
依頼者の妹さんは静岡から愛媛の移動で体重が500グラム程減ったそうですが、それはおそらく体重計の誤差でしょうね。しかし、その誤差が偶然にも科学巨編を生んでしまった。
やはり、ナイトスクープはすごすぎです。来年のアカデミー大賞科学部門にノミネート間違いないしです!!
【補足】念のため補足しておきます。ここで、「キロ」や「グラム」とは重量(重さ)を表す「kgwまたはkgf(キログラム重)」や「gwまたはgf(グラム重)」のことです。質量のkg、gではありません。
詳細は各自で勉強して下さいね。重力加速度や重量、質量などで検索すれば、分かるかも知れないです。
次回の記事もナイトスクープネタ(今から8年ほど前の依頼)を予定しています。
まんじゅう、ローカル線・・・
ナイトスクープファンならこれで、「あっ、あれや!」って思ったかも知れないですね。
おっ楽しみに!!
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コメント
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石田探偵が最初「電子天秤」と言っていたので、質量を量ると思っていたら途中で「重さ」と言ったりで、質量を量って変わらないとするのか重さを量って低緯度になると軽くなるとするのかどちらだろうと思っていたら重さを量っていたという説明をしていましたね。しかし、天秤なら質量を量っているのでバネばかりと違って変わらないはず。軽くなった原因としては沖縄の方が測定時の気圧が低かったとか、本や服が含んでいた水分が蒸発したぐらいでしょうか。
投稿: 心理歴史学者 | 2008年11月25日 (火) 22:28
心理歴史学者さん、コメントいただきありがとうございました。
確かに天秤なら、質量を量ることになるので、場所による違いはないことでしょう。
しかし、電子天秤は場所による較正が必要なようです。
私は電子天秤については、よく知らないので、確かのことは言えなく申し訳ないのですが、どうやら電子天秤に内蔵されている較正用分銅により、重力加速度の違いも補正されるようなのです。
なので、宗谷岬で較正をして、喜屋武岬で較正をせずに量っていたら、重力加速度の違いが出ていたかも知れません。
もし、喜屋武岬でも較正していたら、それこそ水分が蒸発したのかも知れないですが、水372グラムとは372CCです。これだけの水分があの人形の服から蒸発したとは、考えにくいですよね。
あと、AC電源ですが、その電源を商用電源から取るのか、エンジン発電機によるものなのかでかなり電気の品質も変わるでしょうし、電源を入れてから、電子天秤が安定化するまでの時間も影響しているかも知れません。
そもそも、テレビのロケで使用する電源ってどうしてるんでしょうか?バッテリー?
撮影機材にも精密機器が多いので、やはりエンジン発電機というわけにはいかないですよね。
うーん・・・、はっきり言って分からなくなってしまいました。
間違っていたら、ごめんなさいです。
ちなみに、放送で使用されていた電子天秤は、映像から判断したところ、株式会社エー・アンド・デイのGP-100K(税込み価格42万円)という機種のようです。
http://www.aandd.co.jp/adhome/products/balance/gp.html" target="_blank">http://www.aandd.co.jp/adhome/products/balance/gp.html
1g単位で101kgまで量れるので、10万分の1の精度があるということですよね。すごいですよ。
10万人の中から特定の1人を探し出す・・・って、ちょっと違うか(^_^;)。
投稿: ラナ | 2008年11月26日 (水) 02:42
ラナさん、電子天秤まで特定しましたか。スペック見ると 10g は誤差があるみたいですね。どのレンジも精度が 1g なのかはちょっと気になってはいたのですが。飛行機移動したので水分蒸発も考えたのですが、よく思い出してみると沖縄は雨でしたからあまり影響なさそうですね。そうすると北海道と沖縄の気圧差と形状の非均一性によってかかる力の差や空気密度の差からくる浮力の差などの総合的な要因の可能性はありますね。このあたりはラナさんの得意分野でしょうか。でもちゃんと較正していなかったというのが一番可能性が高そうですね。
投稿: 心理歴史学者 | 2008年11月26日 (水) 23:27
なんとタイムリーな!
職場で、地球が扁平していることによる重力の差と自転による遠心力はどちらが大きいかとか、重力加速度による電子天秤の校正などを「雑談」していました。
理論と実測…奥が深いですね。
投稿: Saturkay. | 2008年11月27日 (木) 00:33
心理歴史学者さん、Saturkay.さんコメントいただきありがとうございます。
いただいたコメントを読み、再度放送を見た後、いろいろ考えました。
その結果をコメントとして書くにはちょっと長くなりそうなので、改めて記事を立てたいと思います。もうしばらくお待ち下さい。
正直、答えは分からないのですけどね。
投稿: ラナ | 2008年11月28日 (金) 03:12