としゆき君が軽くなったのは、たまたまやったのか?(その1)
11月25日に書いた「やっぱりすごいわ、ナイトスクープ」に関して、としゆき君[1]の体重が北海道宗谷岬より沖縄県喜屋武岬で理論以上に軽くなった[2]理由を考えてみました。
[1]番組の中で体重を量った人形のことを石田探偵が「としゆき君」と呼んでいた。
[2]緯度による重力加速度の違いから62g程度軽くなるところが、実際には372g軽くなった。
私の結論は結局のところよく分からないんですが、「としゆき君の体重が軽くなったのは、たまたまやったのではないか?」ということです。
その理由を述べる前に、あらかじめ幾つかお断りしておきます。この点を十分にお含みおき下さいね。そして、結論だけが一人歩きしないことを祈ってます。
【留意点】
1)探偵!ナイトスクープは、科学ドキュメンタリー番組ではありません。
探偵!ナイトスクープは、科学ドキュメンタリー番組ではなく、あくまでもバラエティ番組です。なので、科学的な問題を扱っていても、詳細な科学的検証や再現性などを求める必要はないと思います。
もちろん、科学的に説明できることは必要でしょうけど。
2)私は、電子天びんを触ったことがありません。
私は、電子天びんを実際に触ったことがなければ、見たこともありません。なので、較正や0点補正の方法は知りません。あくまでもマニュアルを読んでの想像です。
3)私は、物理や地学の専門家ではありません。
私は、気象予報士の資格を持ってますが、物理や地学の専門家ではありません。なので、ここで述べる私の考えは、当該番組や気象予報士試験向けの教科書や物理公式を参考に私なりに得た考えです。
要は、「間違っていてもごめんなさい」ということです。←って、単に間違てても知らんで、という言い訳したいだけやんか・・・
ではまず、電子天びんの誤差要因について考えてみたいと思います。
なお、電子天びんの原理については全く分からないので、ここでは割愛させて下さい。
1.電子天びんの測定誤差要因
電子天びんのメーカーサイトを見ると、電子天びんの測定誤差要因の大きなものとして、
(1)設置場所による重力加速度の違い
(2)気温
が上げられています。
1.1 緯度による重力加速度の違い
緯度によって、重力加速度が変化するのは番組でも説明があったとおり、緯度によって引力は同じでも遠心力が変わるためです。その差は約0.16%です。
1.2 標高による重力加速度の違い
万有引力の法則より、地球上の物体にかかる引力は次のとおりとなります。
地球の半径Rは約6,400km(6,400,000m)であるのに対し、標高hはせいぜい1,000m程度です。3桁以上違う数値の2乗なので、hは無視できる大きさです。
宗谷岬も喜屋武岬も海岸なので、標高0mに近いでしょう。仮に標高差が100mあったとしましょう。その場合でも誤差は約0.0031%(40kgに対して1.2g)、緯度による重力加速度の違いによる誤差は40kgに対して62gなので、50分の1の大きさです。
1.3 温度による誤差
温度による誤差は詳しくは分からないのですが、気温1℃の変化で生じる誤差は100万分の1程度のようです。例えば、気温が20℃変化すると、40kgに対して0.8gから8g程度でしょうか?
これも、緯度による重力加速度の違いによる誤差と比較すると、十分に小さな値です。
(その2へ続く)
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