放射線と放射能、放射性物質(その1)
[1]放射線と放射能、放射性物質
マスコミ等では放射線と放射能の違いについて、「蛍の光」と「蛍」を例にするなどして説明されていますので、概念的なことはは掴んでいるかと思います。なので、ここではもう一歩踏み込んで説明したいと思います。
前回同様、【】内の説明は、やや専門的な記述をしてますので、読み飛ばしても差し支えありません。
[1-1] 普通の光も放射線である
広い意味での放射線には、電磁波も含まれます。つまり、普通の光(可視光線)やテレビなどのリモコンに使われている赤外線、ラジオなどの電波、そして今騒がれているガンマ(γ)線なども全て広い意味での放射線です。
【放射線とは、運動エネルギーを持って空間を飛んでいる光子や中性子、陽子などの素粒子またはその複合体のことです。】
それでは、普通の光とγ線では何が違うのでしょうか?
それは、「電離作用」があるかないかです。そして、この「電離作用」が後ほど説明する「人体への影響」にも関係してくるのです。
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コメント
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> マスコミ等では放射線と放射能の違いについて、「蛍の
> 光」と「蛍」を例にするなどして説明されていますので
私が見かけた番組だと蛍がかごから逃げたのを放射能が漏れたと説明していたのでなんだかなと思いました。
一般向けへの例えでは名古屋市立大学の先生がラジオで説明していた下記の例が私が今まで聞いた中では一番適切かと思いました。
放射性物質 : 野球の投手
放射線 : 投手が投げる危険球 (ラナさんの言う通り広義には危険球だけではありませんが)
放射能 : 投手が投手たる能力 (球種, 球速, 完投型かどうかなどと思えばよいでしょう)
英語で表現すると違いが明らか (radioactive matter, radiation, radioactivity) なんですけど、ここまで誤用だらけになってしまったのは「ゴジラが放射能を吐く」なんて最初に脚本を書いた人が悪いんですかね。
投稿: 心理歴史学者 | 2011年4月 8日 (金) 12:47
心理歴史学者さん、コメントいただきありがとうございました。
なるほど、野球の投手を例にした説明、面白いですね。
>英語で表現すると違いが明らか (radioactive matter, radiation, radioactivity) なんですけど、
>
日本語でも「物質」、「線」、「能」と違うんですけどね(笑)。
投稿: ラナ | 2011年4月12日 (火) 13:27