放射線、放射能の単位について(その5)
[2-5]実効線量、等価線量を現す単位
そしていよいよ、お馴染みの単位、マイクロシーベルトのお出ましです。
人体がγ線によって被曝した場合とα線によって被曝した場合では、同じ吸収線量でもα線による被曝の方が、強い損傷を受けます。
このように人体への影響を加味した線量を実効線量(全身被曝)、等価線量(組織ごとの被曝)といいます。
表記は何れも[シーベルト(Sv)」で、レム(rem)という単位もあります。1 rem = 0.01 Svです。
なお、対象とする放射線がγ線の場合、実効線量と吸収線量は等しい値(1マクロシーベルト(μSV)=1マイクロ・グレイ(μGy)となります。
【等価線量には、1cm線量当量、3mm線量当量、70μm線量当量の3種類があり、人体の表面からそれぞれの深さにおける等価線量のことです。1cm線量当量は眼と皮膚以外の臓器および組織に対する線量当量、3mm線量当量は眼の水晶体に対する等価線量、70μm線量当量は皮膚に対する等価線量です。今回の事象のように環境中の放射線量の場合も、実効線量として1cm線量当量が用いられています。】
参考文献:
「放射線概論」、通商産業研究社
「絵とき 放射線のやさしい知識」、オーム社
「新ラジオアイソトープ 講義と実習」、日本アイソトープ協会編 他
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