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2011年5月13日 (金)

放射線の人体への影響(その3)

[3-3]身体的影響と遺伝的影響
もうひとつの放射線影響の分類として、「身体的影響」と「遺伝的影響」があります。

放射線の影響が被曝した本人に現れるものが「身体的影響」、放射線の影響が被曝した本人でなく子孫におよぶものが「遺伝的影響」です。

身体的影響のうち、被曝後数週間以内にその影響が現れるものを「早期影響(急性影響)」と呼び、被曝後数ヶ月、数年後に現れるものを「晩発影響」と呼びます。

確定的影響の多くは、早期影響とされています。

確率的影響である、がん(胃がん、肺がん、結腸がん、白血病等)は、晩発影響とされており、被曝後何年も経ってから発生する恐れがあるのです。

これらの潜伏期間は、白血病で2~3年、その他のがんで10年以上と言われています。

参考文献:
「放射線概論」、通商産業研究社
「新・放射線の人体への影響」(改訂版)、日本保健物理学会・日本アイソトープ協会編


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